日々、耕作
畑しごとは、いつもやるべきことの連続だ。この時期、とくに初夏から初秋にかけては。
「今日はあれをしよう」「これをやらなくちゃ」と思って畑に行く。
しかし畑を一巡すると、いろいろ出てくるのだ。
「あっ忘れてた」「そろそろこれが要るな」「どうしたもんか」・・・・と、やるべきことがあちこちで出てくるのだ。
かくして、その日の作業順序も変わる。まぁ毎度のことだが。
とくに夏場、自然の変化が格段に早くなる。机上で想定していたことが簡単にひっくり返される。
平均気温が20度を超える時期には、このスピードは速い。
月でいえば5月後半あたりから9月ごろまで、 あらゆる生命活動は活発となり、たえず動き、変化する。
そのため、たとえば
■雑草も、週に10~20センチ近くも伸びる時期がある。(6月から8月) しばらく見にいかないと草まみれとなる。雑草も適度にあったほうがよいが あまり増えると草刈りも重要なしごとになる。
■害虫とよばれる虫、キュウリなどウリ科によくつくウリハムシ、大豆等では カメムシ、コガネムシ、ナス科のテントウムシダマシなどの虫害増。 そのため手で捕殺するほかに、木酢液やストチュー、コンパニオンプランツの利用。 ■脇芽取り、整枝、支柱たてなどの作業増 トマト、キュウリ、ナスなど夏場野菜は果菜類が多く、これらのメンテ作業が実に多い。
これら変化は遠くから見ていては気づかない。
近づくこと。作物の顔色をよく見る。「変わりはないかい」と。枝、葉、茎、実・・・よく見る。
母親がわが子を見るように。
変化は細部に出ている。
ばくぜんとでなく、注意深い観察力が望まれる。が、一朝一夕では身につかないのだ、これが。
自分が育てている作物を愛情と注意深さ。それに文献にもあたる。さらにベテランにも聞く。
そうして自分でやってみて納得する世界なのだ。(たぶん)
こうして、日々の耕作とは、観察力を高め、自分の「眼」をきたえる。
そしてその時々の変化に対応する。
これが早めに読める、すぐ手が打てる。
日々の耕作者はそうありたい。
*写真2枚は、今年のトマト。これまでで一番の豊作でした。 (KU)