自給(的)作物を育てる~(2)蒲郡みかん、援農活動
蒲郡市のミカン園におじゃまするようになってもう8年ほどになる。最初は誘われて「みかん狩り」。その翌年は「摘果」を、さらに翌年は「せん定から」と毎年やることが増えていった。そしてここ4,5年は3月のせん定からはじめ、12月の収穫まで年間7~8回、各回10人前後の会員が手伝いにいく。(収穫時期の12月は各回20人近く、2回は行く。)
収穫したみかんは、最初売るのが苦労したが、新聞ちらしで近隣に案内したこと、味がいいのでリピートのお客さんもつき、いまでは日進野菜塾にお客さんが買いにきてくれ、短い期間に完売するようになった。
日進野菜塾にとって果樹は唯一、このみかんとなっている。(一般には「温州みかん」といわれる) 会員には不思議と人気のある栽培活動だ。
3月後半 せん定
のこぎり、剪定はさみを持っておこなう。不要な枝と言っても、素人には枝を切るのにとても「勇気」がいる。指導していただく農園主は実に大胆(?)に切っておられるのだが・・・。ともかく木の風通しをよくする、上からの日当たりをよくすることが重要である。
どこをどう切るとよいか、なかなか経験を積まないとわからないかもしれない。慣れるとおもしろく、終わったら「床屋のオヤジ」(?)になったようなすっきりした気分となります。
■不要な枝の除去
⑦枯れ枝の除去
黒点病の予防のために直ちに徹底して切る。
③内向枝・逆行枝の除去
生育を妨げ、日照を悪くするので直ちに切る。
⑤平行枝・三叉枝・重なり枝の除去
⑥下垂枝の除去
■間引き
④立枝を間引く(A農園では立枝を残す)
②主枝との競合枝を間引く
①樹高を下げる
5月中旬 摘花
余分な花を落とします。
この時期は、花の甘くかぐわしい匂いがたちこめています。白い花がいっぱいでこれを「落とす」のはかなりたいへんです。
一つの枝にびっしりとあり、なかなか「大胆」にはなりにくい。でもこのあとの実を落とす「摘果」の時期になると、どうしてもっと落としておかなかったかと思ってしまうことがあります。
みかんの花(咲いた状態)
8月摘果
5月に「花」を摘花したが、8月の中旬には「小玉」となっている。
小さくて酸っぱくとても食べられないので、多すぎる分を落とす。8月の猛暑の時期で作業もなかなかたいへんです。
10月青切りみかん収穫
もともとは仕上げ摘果と言って、8月の摘果がまだ小さい段階なのに対し、この仕上げ段階は大きくなっての摘果。これまでは地面に落としていたのだが。食べてみると酸味は強いが「みかん好き」の人にはおいしく感じられるようだ。
(仕上げ摘果で落としたみかんは販売していなかったが、10月末に少し時期を遅らせ、青切りとして販売すると「みかん好き」には好評で、「こういう酸味のみかん食べたかった」に代表される声があった。)
12月本収穫
12月の収穫は12月初め第1週と第3週と2回に分けておこなうことが多かった。
収穫はまず「宮川早生(わせ)」という品種から。これは蒲郡地元の品種とされる。皮が薄く酸味がやや強い。みかん好きはとくに小さいみかんを好む人が多い。
「むかしよく食べたみかん」「今のみかんは甘ったるいが、このみかんは酸味とのバランスがよい」「味が濃くておいしい」などの評価されている。
もう一つの品種は「青島」。これは酸味は弱く、甘みがある。
自給(的)作物を育てる~(1)にんにく
保存がきき、どの家庭でもあると便利な基礎作物。それが表のような作物です。
ここ数年、「自給用」にまた「販売用」にと、これら作物の栽培を増やしてきました。ざっとご紹介してみます。
■ニンニク
私たちは、前年にとれた分をタネに回し、千個単位で栽培しています。10月に穴あきの黒マルチを張り、タネを植える。条間、株間とも狭い間隔で植えるので、幅10m×長さ15mのウネであれば500個~600個も植えることができる。
収穫期まで数回の追肥、マルチ穴の草取り数回の手間を除くと手がかかりません。
収穫は5月にはニンニクの芽、6月にニンニクの球とつづく。(いっぺんにとるのは大変なので、4月後半から少しずつ収穫しています。)乾燥させてから風通しのよい日陰につるせば、数か月は保存がきく。。
またガン予防効果がもっとも高い野菜と言われています。毎日の食事でとりたい野菜です。
(アメリカ国立がん研究センター「デザイナーフーズ」ピラミッド)
11月ごろに芽が出てくるので、それまでに食べるか、冷凍個保存すれば年を越せます。
私たちは5月から販売しています。最初は水分の多い「生にんにく」として。また「にんにくの芽」はベーコン等と炒めると美味しい。
今後、「乾燥にんにく」「粉にんにく」「オリーブオイル漬け」など試して、商品の幅を広げていきたいと考えています。