■野焼き 休耕田になって4〜5年の田んぼ。 背たけほどに伸びた雑草を農家が燃やすのをいっしょに手伝った。 風上からつけた火はゆっくりと枯れ草をわたる。 3反900坪の広さの枯れ草がいとも簡単に焼きつくされる。 私たちはバケツに水をくんで待機。都会ビトにはなかなか出会えない体験でわくわくする。 炎が踊り、枯れ草が黒い土にかわる。立ちのぼる煙と炎、なかなかの幻想的な光景だ。 火をつける前にワラを集め、埋めておいたいも。火がおさまってからとりだす。 余韻にひたりながら食べる焼いもの味は格別。 (2006年1月)
■おこしもん 「おこしもん」は米粉でつくる。米粉をこねて、形をつくり、植物色素でさまざまに色づけするのだ。 さかな、とり、いのしし、・・・さまざまな形がある。 いずれも木型(きがた)がある。私たちを指導してくれた農家さんのお宅には10数種類の木型がある。 昔から「ハレ」の日に農家の家庭ではつくったそうだ。 ひな祭り、節句などのときなど。軽く焼いて、しょうゆをつけて食べる。 型をつくり、色づけし、そして鍋で蒸す。 蒸しあがって ふたをとると、鮮やかなおこしもんたちが並んでいる。この彩りがおこしもんの命のようだ。 なんだか食べてしまうのがもったいないね。(2007年2月 すぐ近くの介護NPO団体と共催で)
■稲わらとその感触 米づくりをしている農家でも最近は、稲わらを保存することはなくなっているらしい。 このあたりでは、稲刈りが終わったあと燃やしてしまうことがほとんどと聞いた。 稲わらを保存しょうとすればたいへんな人手がかかる。それにカサがあるので保存する場所もとる。 3反の田んぼとなると、そこから取れる稲わらは膨大な量だ。 われわれ野菜塾は幸いにも人手はあるので、一斉にそろえ、束ね、運ぶことができる。 稲わらの手ざわり、その香りはなにか気分を落ちつかせてくれる。寝転んで空をあおぐ。 写真上の右端はこのあたりでは「すずみ」と呼ばれる。こうしておけば稲わらが冬を越して保管できるそうだ。 野菜畑のマルチに使うとよいらしい。
■さんまご飯 さんまご飯は稲刈りを終えたあと、そろって食べる祝いの食だ。 つくり方は簡単だ。焼いたサンマをご飯とともに炊く。味付けはしょうゆだけ。 田んぼに持ち込んだお釜で、稲わらを燃料にして炊く。 できあがりにきざんだ青菜をかけ盛って食べる。 生臭さはない。おかわり自由。 あぜに越しかけ 、ひばりの声をききながらみんなでそろって食べる。 ご飯をじっくり味わう。お釜はすぐに空っぽになった。 青空の下、午後の豊かなひとときだ。